大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

東京家庭裁判所 昭和36年(家)2187号 審判

国籍 アメリカ合衆国 住所 東京都

申立人 リチャード・シェーファ(仮名)

国籍 アメリカ合衆国 住所 申立人に同じ

事件本人 マイケル・サダコ・ハラダ(仮名)

外一名

主文

申立人が事件本人等と夫々養子縁組することを許可する。

理由

わが法例一九条によると、養子縁組の要件は、縁組の各当事者につきその本国法によつて定むべきことになつている。よつて本件各当事者につきいずれもその本国法と認められる米合衆国カンサス州法に則り申立の当否を按ずるに、養子となるべき者等は、申立人の配偶者の子であつて、本件養子縁組は、その子等の将来において、より多くの幸福をもたらすものと認めることができるのでこれを許可するを相当と認める。(因みに本件を日本民法によつて処理すべきものとすると、本件のごとき養子縁組は、同法第七九八条但書により裁判所の許可なくして縁組の当事者の合意により戸籍上の届出をなすことのみによつてなし得るものである)。

よつて主文のとおり審判する。

(家事審判官 加藤令造)

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!
©大判例